2024年4月25日木曜日

高杉晋作神行 十七

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 十日目は木星の衛星イオ、この星は仏教系、道教系、神仙界系などの伏魔殿側の極楽、桃源郷である。三嶋大社の勤務地にいた頃には、三条正子はそちらには出かけたことがあるとのことで、四十九日に取り組んで自分が変化している状況下で、その世界がどう変化しているのかに関心があったとのことである。その思いを胸に抱いての見学は、やはり中に入ることはにはならず、特設領域での確認であったとのこと。
 熊野の方は堂々と中に入って行かれたそうであるが、明治の方はおぞましいものを見るようにして、正子をとめたのだそうである。自分としても以前とは違う中の世界を驚きをもって眺めるしかなく、その変化が逆に違和感となっていき、果たしてそれが正しいものてあるかどうかの判断に迷うのだった。
 とにかく天皇家神界での生活は、レベルの高い、女の神官としてはトップの地位にあって、男のトップと並び立っていた自分、その自分が崩壊していく恐れ、地位を失いそうになっている自分が不安でならなかったとのこと。しかし三嶋大社では逆にミタマのレベルが上がれば、伏魔殿側の対応にも違いが出るとのことで、そちらにはそちらの思惑もあるようであった。三嶋大社の男の神官は、自分より格上になっていく女の神官におののいていたとのことではあるが。

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2024年4月18日木曜日

高杉晋作神行 十

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 四月十日(水)のことであったが、四十九日を始めるにあたって、世間に戻るための滝行をすることになった。朝五時から白糸の滝で行われることになったが、水行は神社でしたことはあっても滝行は初めてということで、かなり緊張した様子であったという。
 二度ほどためらっていると、四十九日の案内役である那智の滝の神官の老婆(七十八才)に怒鳴られて、やっとの思いで三度目に入ったとのこと。その時正子老婆の身体から三十体ほどの神社系の憑き物が落ちたと言う。
 佐田は最初からあまり厳しい指導はしないでほしい、次の日からは昼の暖かい時間にしてほしいと要望することになった。厳し過ぎで投げ出されても困るからであった。そして四十九日の最初の星海王星へと向かっていったのだった。

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2024年4月10日水曜日

高杉晋作神行 三

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 前段 三

 探し当てた次の日に、セット女さんが富士山に呼び出されたのであるが、気位の高い方で簡単にはこちらの言うことを聞いてはもらえなかった。高杉晋作の場合もそうであったが、三条正子の場合はもっとひどくて、伏魔殿からの妨害がすさまじかった。脇から佐田を殺せの呼びかけが何度もなされ、それがあまりにもうるさいので「お前がやれ」と呼び掛けている者に向かってこちらが返答すると、相手方がひっくり返ってしまうのだった。
 そういう状況の中での朝方の公式行事のおり、三条正子の態度があまりにもひどいので、富士山のつぬぶて山のメンバーの総意で彼女の首がはねられるという事件が起こった。佐田が指示したわけではなかったが、彼女も佐田を殺せとわめいていたとのことであった。それは彼女本人のものではなく、中にモルガナが入り込んでわめかせていたことが判明してからのことであった。そして、彼女の死体は一日処理室で寝かされることになっていった。

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