二巡目の五
エキサイトブログからのつづき
ピレネーに帰ったナポレオンは、仕組みの剣を使いこなそうとするのだけれども、重くて持ちきれないらしい。仕組みの剣を使いこなすためには、仕組みを理解しなければ無理なので、佐田の著書を読むようにと勧めたのであるが、なかなか読もうとはしない。何度もそういうことが繰り返されたあと、彼は日本語は話せても字が読めないということがわかっていったのだった。そしてそれは日本語ばかりではなく、フランス語の文章も読めない文盲だったのである。
何度も無限回帰をしてきた彼なら、仕組み語である日本語の読み書きなどできていなくてはならない。ちょっと信じられないことであったけれども、何かが変なのである。書類などは周りの者に扱わせれば何とかなるので、生前はそこらあたりうまく按配していたらしい。しかしそれでは仕組みに対する理解を深めることができない。
少し勉強すればそれほど難しいことではないと思われるのであるが、彼はそれを拒絶するのである。必要ないと考えているらしい。無理にそこらあたりを突っ込むと怒り出して始末に負えないので、結局うやむやにされてしまうとのことだった。導師方も怒る彼におびえてしまって、結局は彼の意向に従うしかないということになっているようであった。
続きは楽天ブログで。
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